2014年に国立西洋美術館で行われた、The Ringsの図録です。 現在、Amazonでは中古で13,000円のようです。 本展は、指輪を中心とする宝飾品約870点からなる「橋本コレクション」が国立西洋美術館に寄贈されたことを記念する企画で、2012年に本コレクションを収蔵して以来、初のお披露目の場となります。橋本貫志氏(1924-)が収集した760点あまりの指輪は、年代や素材に偏りがなく、極めて広範な内容を持っています。本展では約300点の指輪を一挙に公開し、橋本コレクションの個性豊かな顔ぶれをお楽しみいただきます。 最も古い指輪のひとつは、4000年前の古代エジプトにさかのぼります。このフンコロガシの形をしたスカラベの指輪は、飾りではなくお守りとして用いられました。一方、現代のブルガリは、古代ローマのコインを金のリングと合体させ、時間と用途の枠組みを超えた作品を生み出しています。指輪の歴史は、ダイヤモンドの輝きを追い求める歴史でもありました。原石の形をとどめたポイントカットから、まばゆい光を放つ現代のブリリアントカットまで、それぞれの輝きを見比べます。 指輪は孤立した世界ではありません。そこで、神戸ファッション美術館が所蔵する18世紀から20世紀前半の衣装をマネキンに着せて展示し、指輪を各時代のモードの中に位置づけます。マリー・アントワネットに代表されるロココ時代の宮廷ファッションから、20世期前半のモードを率いたココ・シャネルにいたる衣装を、各モードを反映した指輪とともにお楽しみください。