S /Z バルザック『サラジ ーヌ』の構造分析〈 ロラン・バルト著〉みすず書房

S /Z バルザック『サラジ ーヌ』の構造分析〈 ロラン・バルト著〉みすず書房

1973年9月20日発行 定価 6380円 ☆ 希少価値 初版本・絶版本　〈美本〉 バルザックの中編小説「サラジーヌ」を分析したものです。 S/Zとは、バルザックの中篇小説『サラジーヌ』に登場するSarrasineとZambinellaのイニシャルを表わしています。 天才的な青年彫刻家のサラジーヌが、イタリアの美しい去勢歌手ザンビネッラを女性として愛してしまったために暗殺されました。 悲劇的な事件を背景に描かれた 「サラジーヌ」が、ロランバルトの哲学・美学によって 華麗に 紐解かれていきます。 （ザンビネッラは、のちに特異なプリマドンナとして巨万の富をたくわえるのですが、その身内がパリ社交界で繁栄する場景を眺めて小説に描いたという趣向です。） ロラン・バルトは、言語学上の弁別要素であるコノテーションの視点から、『サラジーヌ』の去勢的世界、1830年代パリ社交界のエクリチュール、古典的テキストのもつ多義性と豊穣さへの手段をトータルに浮び上らせて構造分析を試みています。 ロラン・バルトは「 サラジーヌ 」のはじめから終りまでを、561の意味作用をもたらしうる最小の機能単位に分割しています。 そして主に、言語学上の弁別要素であるコノテーションの視点から、この機能体のレヴェル、人物の行為のレヴェル、物語の説話行為のレヴェルとが、相互に関連し複雑に機能するさまを記述します それは『サラジーヌ』の去勢的世界、1830年代パリ社交界のエクリチュール、古典的テキストのもつ多義性と豊穣さへの手段をトータルに浮び上らせていきます。 《文学の科学》をめざしたバルトの意図は、「物語の構造分析序説」の理論的デッサンを経て、本書『S/Z』においてみごとな結実を得たといわれています。 目次は、インターネッとにて検索できます。 ［画像６］天部分に僅かなシミを発見しました。 お値下げします。 稀覯本になっているようではありますが…市場の価格変動については皆目見当がつきません。今日では入手しにくい一冊です。 アマゾンでは現在、79,000円～ 12万円 で販売されていたかと思いきや、今日、「良い」状態のものが5000円。 ぜひと望む方、価格交渉なさってください。

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