「本書は4つの部分から成り立っている。 第1部はファノンの思想の概要を説明した部分。 第2部はファノンの生涯をたどった部分。私の見解では、ここがいちばん面白いので、まずここから読んだほうが良い。どんな思想家でも、育った風土や学校歴から離れてその思想を理解するのは難しい。特にファノンのように日本人とはまったく異なった、また欧米のように或る程度日本にもその社会などが紹介されているわけでもない世界に育った人間を理解するのは容易なことではないから、フランスの植民地において黒い肌を持った人間として生まれ育ち、しかし成績がきわめて優秀だったのでやがてフランスに渡って勉強を続け、当初は故郷に戻ってきたものの、やがてアルジェリアに活動の舞台を移していく過程が非常に興味深い。 また、故郷の詩人・政治家であるエメ・セゼール(彼の半生についても記述がある)や、サルトルの影響を大きく受けたことも注目すべき点である。 ファノンはアルジェリア革命に植民地主義批判の観点から加担していったわけだが、アルジェリア民族解放戦線(FLN)の暴虐的な行動を擁護してしまうというマイナス点にも著者はちゃんと触れていて、フェアである(言うまでもなく、独立を阻止しようとするフランス軍側の暴虐的な行動はFLNに決して劣らなかった)。 第3部ではファノンの著書の概要を説明しており、また抄訳ながら著書の一部分が訳出されている。しかしファノンの文章は詩的で直感的な表現も少なくないので、必ずしも分かりやすくない。この点でも海老坂氏のつけた解説は貴重である。 またここで最後にファノンへの批判がいくつか紹介されているのも悪くない。 第4部では他の思想家(ゲバラ、イヴァン・イリッチ、金芝河)との比較がなされている。ここは率直に言って、いちばん古びている箇所だろう。 全体として見て、ファノンの思想と生涯を紹介した労作と言えるだろう。著者・海老坂氏はこの本を書くためにマルチニクやアルジェリアに足を運んでもいる。またファノンは精神医学者でその方面の論文を書いているが、著者はこうした専門的な論文をも読んだ上で本書をものしているのである。1冊の本を書くために海老坂氏のかけた手間暇の大きさには頭が下がる。」(WEBにあった本書の概説です)
きたネット会員の団体情報、活動地をご覧いただけます。
道内179市町村および北海道の基礎情報や環境条例、計画、施策などをご覧いただけます。
北海道環境教育等行動計画事例、森林・山村多面的機能発揮対策交付金事業活動地を表示します。
道内179市町村の土地利用の遷移や、環境に関する統計データなどをご覧いただけます。
北海道の自然公園や河川、森林、用途地域を地図上に表示します。
見たいエリアをクリックしてください
市町村名から検索できます
「きたマップ」にはさまざまなテーマのマップが収められています。テーマごとに見ることも、複数のテーマのマップを重ねて見ることもできます。
例えば、「きたネット会員情報」と「自然公園」を重ねると、ある自然公園の周辺で活動している会員の団体情報や、活動内容を見ることができます。さらに「自治体環境情報」を重ねると、そのエリアの自治体の環境政策や市民との協働事例なども知ることができます。
北の環境ライブラリには北海道の環境団体、教育機関、地方自治体等がこれまで行ってきた活動の記録や資料、各団体のパンフレットや事業報告書、ニュースレターなどの発行物、きたネットが収録した環境関連フォーラムなどの動画を収めています。
みなさんの環境保全活動や企業活動等に「きたマップ」のシステムをご活用いただけます。ご相談はきたネットへ。
2018 ©︎「きたマップ」チーム
「きたマップ」はNPO法人北海道市民環境ネットワーク「きたネット」と、酪農学園大学環境GIS研究室が、公益財団法人自然保護助成基金の助成を受けて作成・運用する、北海道の環境保全活動のデータベースです。北海道の市民環境団体の活動情報、自治体の環境保全に関する条例や施策、環境教育や森林保全活動の実施状況など、北海道の環境活動に有用と考えられる情報をマップ上で見ることができます。「北の環境ライブラリ」には、市民団体の発行するパンフレットや報告書などの出版物、環境関連フォーラムなどの動画が収められています。北海道の環境保全の歴史と現状を知る情報源としてご活用ください。